- Cosenseの使い方は?
- Notionと比べて何が優れている?
何かをメモするようなブラウザベースのツールは、Cosense(旧Scrapbox)とNotionの二択でしょう。
私は5年間Cosenseを使っていて、最近Notionに乗り換えようとしていました。しかし、Notionにはない魅力がCosenseにはあったので、これからはCosenseを使っていくついでに個人的に感じた強みについてまとめていこうと思います。
理系大学院生として一人暮らしする私が書いています!
Cosenseのチートシートも公開しています!
そもそもCosenseとはどんなものか
ブラウザベースのメモアプリは数多ある中で、Helpfeel社はCosenseの独自性を以下のように掲げています。
- 高い検索性
- 書きやすさ・読みやすさを追求したUI
- チャット感覚のコミュニケーション
Cosenseは10万を超える膨大なページでも軽快に動きます。Helpfeel社は言語処理学会などにも出席しており、確かな研究力に基づいた検索アルゴリズムによりこの軽快さを実現しています。
また、ページの作成・文字の入力に関するハードルが限りなく低くなるようにUIが設計されており、アウトプットを阻害しません。
さらに、軽快な操作感にもかかわらず同時編集機能も備えています。リアルタイムで議論したり、気になったページにアイコン付きでコメントを残したりと、グループでの利用も想定されています。
このような独自性をCosenseは掲げており、Notionとの差別化をしています。
Cosenseの個人的に感じた強み
ここからはCosenseを5年間使って、Notionに乗り換えようとして、改めて感じたCosenseの強みを書いていきます。
咄嗟の発想を書き出すときの障壁が少ない
Cosenseは咄嗟のメモの書きやすさに優れています。例えるなら、眼の前に常にA4コピー用紙が積んであっていつでも手を伸ばせるような書きやすさです。
メモツールは性質上、ページを作る必要があります。現実世界ではノートを開くとか、筆記用具を用意するとか、そのような行為が新規ページの作成にあたります。Notionでもサイドバーに新規ページ作成ボタンがあります。もちろんCosenseにもあります。
Cosenseが素晴らしいのは、ページに階層が存在しないことです。どのページも等しく並べられ、ページ間を繋ぐのはリンク機能だけです。つまり、新規ページを作成するときに「どの階層に入れるべきか」を考えなくてよく、すぐにメモを書き始めることができます。
リンク機能により意図せず情報が目に入る
Cosenseはリンクで各ページを繋ぐため、積極的に他のページをリンクする書き方をします。リンクされたページはページ下部に表示され、眺めるだけで「こんなページ書いたな」が起こります。
このリンク機能は、後で述べる知識の共起を引き起こすために必須のものです。
ページの再利用性
Cosenseは各ページに1つの情報を書きます。見出しを作れるほど別の内容なら別のページに書けという思想であり、ページを再利用できるように運用します。
本の感想を書くとき、論文で気になった技術をメモするとき、必ず知識を使って書くはずです。その知識は、既存のものかもしれないですし、新たに作られたものかもしれません。それらの知識は、既に理解していたらCosenseのページとして書かれているはずで、理解していなかったらページを追加すべきです。
そのようにCosenseを運用していけば、自分がまだ理解し切れていない知識が分かり、さらに異なる文脈の同じ知識が思わぬところで繋がります。ページを再利用して意図的にリンクを繋いでいくことで、本来なら生じない密な知識群が出来上がります。
このようにして生じた密な知識群は、ある知識が既存の知識とリンクされたときに、知識の共起が起こります。これにより、本来ならば結びつかなかった情報同士、連想しなかった者同士を結びつけることができ、自分の発想の引き出しとして使うことができます。
爆速の検索
Cosenseの検索機能は、仕組みは分からないのですが爆速です。Notionのもっさり検索とは比べものになりません。
私のCosenseは300ページ弱ありますが、それでも検索は爆速で終わります。文字を検索してますよ感が全くなく、全部キャッシュで入れてるんじゃないかと思うほど爆速です。
私が言語処理学会に参加したときにHelpfeel社が企業枠として参加していました。そのときに検索アルゴリズムについての話を聞いたのですが、ページをグラフ構造で保持してなんやかんやするというところまでしか理解できませんでした。気になった人は学会に参加して直接問い詰めてください。
1ページに必要な情報を盛り込む!みたいな思想ではない
Cosenseはリンクをたくさん張って運用するため、1つのページだけ見れば完結するような書き方をしないです。
そのため、Notionのように綺麗に授業ノートをまとめたり、親切なWikiを作ったりする用途には合わないと感じています。Cosenseはあくまで自分の予備の脳として記憶させたり、知識同士の謎共起を狙うものであり、読みやすさや共有しやすさはあまり重視されていない印象を受けます。
まとめ:脳の外部メモリとして使いたい
今回はCosenseの個人的な強みについて解説していきました。
正直、一般受けするのはNotionでしょうし、ただブラウザベースのメモが欲しいだけならNotionでいいと思います。
Cosenseを使うのならば、自分の全ての知識を1箇所に集中させて運用する覚悟が必要です。自分に必要な知識は全てページとして切り出し、リンクを繋げて擬似的に脳を作り、思わぬ場面で知識同士を共起させる。このような使い方をしたときに、CosenseはNotionを圧倒的に上回り、単なるブラウザベースのメモツールではなく脳の一部となるでしょう。
今回も最後までお読みいただきありがとうございます!
他にもガジェット・キッチン・ソフトウェアについて一人暮らし生活を改善するための記事を書いているので、読んでみてください。
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